ねずみ講とは、法律では正式名称を無限連鎖講といい、その内容は「無限連鎖講の防止に関する法律」で以下のように定義されています。
金品(財産権を表彰する証券又は証書を含む。以下この条において同じ。)を出えんする加入者が無限に増加するものであるとして、先に加入した者が先順位者、以下これに連鎖して段階的に二以上の倍率をもつて増加する後続の加入者がそれぞれの段階に応じた後順位者となり、順次先順位者が後順位者の出えんする金品から自己の出えんした金品の価額又は数量を上回る価額又は数量の金品を受領することを内容とする金品の配当組織をいう。
つまりどういうことかといえば、先に加入した人が2人以上を勧誘して自分の支払ったお金以上の金額を後から入った人が支払ったお金で得ることができるシステムのことをねずみ講といいます。
ではいったいねずみ講がなぜ問題なのかと言えば、まあ法律で禁止されているからと言ってしまえばそれまでなのですが、法律の主旨で言えば、仮に2の倍数でその組織が広がっていった場合でも(1人→2人→4人→8人→16人)、27段目まで来ると日本の人口を上回ってしまい、常識的に考えても破綻が目に見えており、いたずらに射幸心をあおり、参加者に経済的負担を与えるのが目に見えているというのがその理由です。
尚、一般的にマルチ商法と言えばグレーなイメージが付きまとい、ねずみ講と混同しやすいですが、マルチ商法は「特定商取引に関する法律」で連鎖販売取引としてきちっと販売方法が制限されており、法律を遵守して行われる場合には、マルチ商法は合法となります。一般的にマルチ商法イコール悪徳商法という認識がされがちですが、その辺はしっかり区別しておきましょう。
マルチ商法の合法・違法解説はこちらから
■ねずみ講の代表的な例
ねずみ講の特徴 |
無限連鎖組織であること
商品が介在していない
生産的な活動を全くしていないマネー組織である
インターネットを利用して手軽に行われることがある |
代表的なねずみ講 |
リストに記載されている5人に3000円を送金し、先頭の人を削除して一番最後に自分の名前、口座番号を加えてメールや掲示板に流すと、そのメールや掲示板を見た人から自分の口座に1口3000円の現金が振り込まれる |
よくある勧誘文句 |
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■ねずみ講対策
ねずみ講には刑罰が設けられており、悪徳商法ではなく、完全に犯罪となります。ねずみ講を運営した場合には3年以下の懲役もしくは三百万円以下の罰金が課せられるだけではなく、ただ勧誘しただけでも20万円以下の罰金が課せられることになります。
最近では、メールなどでいくらでもねずみ講の勧誘が来ますし、手軽だからといって気軽に参加したりすると後で大変なことにもなりかねません。小遣い稼ぎ感覚で手軽にねずみ講に参加したりしないようにしましょう。
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