架空請求詐欺とは、振り込め詐欺の一種で、まったく利用した覚えのないのに、「情報利用料」「通信料金未納分」などと、わけのわからない名目で不当に料金を請求してくる詐欺のことを言います。
警察庁によると、架空請求詐欺は、平成１６年の認知件数が５１０１件で、総被害額が約５４億円となっています。
まねきねこにも、先日（平成１６年１月）架空請求の葉書が送られてきました。
「こっ、これがうわさの架空請求葉書かー」と思ってちょっと感動を覚えました（笑）
ちょっと見ていただければわかりますが、印刷自体が曲がっていて全体的に擦り切れていて、住所が中央区になっているのに消印が豊島区だったりとおかしなことばかりです。しかも、おそまつなことに、まねきねこの氏名の漢字が間違ってさえいました。
どう見ても、名簿業者から名簿を購入して不特定多数に葉書を送って、それで誰か振り込んでくれればラッキーくらいの手口といった感じを受けました。
その証拠に、なんと全国生活センターにまで架空請求葉書をおくりつけてくる業者がいるくらい、悪徳業者といってもいいかげんなものです。
国民生活センターへ届いた督促状（１回目）
国民生活センターへ届いた督促状（２回目）
国民生活センターへ届いた督促状（３回目）
悪徳業者自体、こういういいかげんな業者がおおいので、こちらから親切に連絡して個人情報を教えてあげる必要はありません。
悪徳業者のねらいとしては、このような葉書やメールを受け取って、不安になって電話をかけてくる人の個人情報を聞き出し、脅したりすかしたりして現金を振り込ませようということになるのでうすが、無視しておけばほとんどの場合、全く問題ないようです。
真面目に取り合って電話などをかけてしまうと、余計問題がややこしくなったりするので、自分からコンタクトを取るのは止めましょうｌ。
■架空請求詐欺の代表的な例
| 架空請求の題名 |
督促状
最終通告
最終通達書 |
| 架空請求の名目 |
有料アダルト番組の情報料、利用料金
ツーショットダイアル、ダイアルＱ２の情報料
債権回収 |
| 連絡手段 |
Ｅメール
電話
葉書
封書
電報 |
■架空請求詐欺対策
葉書などで届いた場合はまだ冷静になって考える時間もあるかもしれませんが、電話がいきなりかかってきた場合は、とかくあわてがちになりやすいです。
もし、いきなり電話がかかってきたりしても、あわてることなく、深呼吸をして冷静に対処しましょう。決して自分から業者が知っている以上の個人情報は知らせないようにしましょう。
ほとんどの場合は、名簿をどこかで入手した悪徳業者が、手当たり次第に架空請求を行っている場合が多いようです。
「回収員が自宅へ出向く」、「勤務先を調査」、「給料の差押え」、「強制執行」、「信用情報機関に登録」など、不安を煽り立てる内容でなんとか振り込ませようとする意図が見え見えですが、この脅しに負けて一度でも振り込むと、架空請求に応じた人リストに載せられ、さらに被害が拡大することにもなりかねません。
毅然とした態度で身に覚えのない請求に対しては支払わないという意思を表明しましょう。葉書などに対しては、無視することが一番です。
最近では、架空請求をしてくる業者名をインターネットで調べてみたりすると、簡単に同じように架空請求を受けた人からの情報が掲載されている場合も多いので、インターネットで調べてみるというのも１つの手です。
まねきねこに届いた架空請求葉書についても、「ジャパン電子債権総合センター」は、江戸川区消費者センターの「架空請求元リストを公開」のページをはじめ、様々なサイトで架空請求業者として掲載されていました。
どうしても不安な場合は、最寄の国民生活センターに相談してみるといいと思います。悪質な場合には、あわせて警察にも相談しましょう。
相談する時にも、重要な証拠となるので、架空請求された内容、資料、情報などは自分の身を守るために捨てないで保管しておきましょう。
無視をしつづけてもしつこく架空請求が続く場合は、電話ならば指定番号受信拒否をする、メールや携帯メールならばドメイン指定受信拒否などを使って、架空請求そのものをブロックしてしまうというのも手です。
とにかく、弱気に付け込んで振り込ませようというのが手口なので、気持ちで負けないで毅然とした態度をとることが一番大切だと思います。
１つ注意点として、悪徳業者が裁判所を使って、少額訴訟を起こす場合があります。
裁判所から特別送達で「少額訴訟の呼び出し状」が届いた場合は、無視して呼び出し期日に行かないと、不当な請求が確定してしまうことになりますので、裁判所から来た書類だけは、きちんと確認して裁判所に行くようにしましょう。裁判所から書類が届いて不安な場合はやはり国民生活センターや警察に相談してみるのもいいと思います。
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