いままで、モデルケースを想定して、様々な収入や支出を計算してきましたが、具体的に数字を算出することによって何がわかってくるのでしょうか。
収入と支出を算出することで、実は、あなたの人生が経済的にプラス、つまりゆとりのある生活を送れるのか、それとも、経済的にマイナス、つまり、やりたいことを我慢したり節約する必要のある生活を送らなければならないのか、認識する為にここまで詳しく見てきたのです。
それでは実際にいままでのデータを全て当てはめてみたいと思います。
まず、日本人の平均年齢は、男性78.32歳、女性85.23歳なのですが、間をとって80歳まで生きると仮定、一般的なサラリーマン世帯(夫:大卒会社員、妻:専業主婦、子供2人)として、80歳の時点で収支はどのくらいなのかを考えてみたいと思います。
【生涯収入】
生涯賃金
(夫+妻) |
年収589万3千円×38年 |
22393万4千円 |
年金(夫) |
22万3千円(厚生年金+国民年金)×12ヶ月×20年間 |
5352万円 |
年金(妻) |
5万2千円(国民年金)×12ヶ月×20年 |
1248万円 |
合計 |
28993万4千円 |
【生涯支出】
教育資金 |
子供1人あたり 4000万円と仮定 2人で |
8000万円 |
マイホーム資金 |
|
4000万円 |
老後資金(60歳〜80歳) |
夫婦二人でゆとりある生活を送る為の資金
37万9000円×12ヶ月×20年分 |
9096万円 |
生活費(22歳〜60歳)※1 |
29万円(勤労者世帯の一ヶ月の消費支出
−住宅費、教育費)×12ヶ月×38年 |
13224万円 |
合計 |
34320万円 |
このデータからすると、ある程度平均的な生活をし、老後を夫婦二人でゆとりある生活を過ごそうと考えた場合は、28993万4千円−34320万円=−5326万4千円。
つまり一生を生きていくのに5326万4千円足りないということになります。
※1.参考資料
■勤労者世帯の1ヶ月間の消費支出の内訳 (単位:円)
食料 |
住居 |
高熱・ 水道 |
家具・ 家事用品 |
被服及び 履物 |
保健 医療 |
交通・ 通信 |
教育 |
教養 娯楽 |
その他の 消費支出 |
合計 |
73,714 |
26,921 |
18,309 |
11,568 |
11,741 |
10,945 |
46,074 |
10,680 |
37,770 |
80,776 |
328,498 |
資料:総務省「家計調査」(平成15年8月)ニ人以上の世帯
このデータはあくまでも平均的なデータを参考にしたもので、実際にはその他にも収入があるかもしれませんし、支出もこれより多い場合も、逆に少ない場合もあると思います。
しかし、統計的に言えば、普通に会社で定年まで働いたとしても、決して経済面では十分とは言えないという傾向を見て取れるのではないでしょうか。
それでは、ここでご自分の生涯収支について、確認してみてくださいね。
今のご自分の現状を把握してみないことには、どの程度今後準備しなくてはならないのかも決まらないと思います。
今後後悔しないためにも、実際にアンダーラインの部分に数字を入れてみて、できるだけ早く現状を確認することをお勧めします。
【生涯収入】
世帯年収 万円×定年までの年数 年 |
生涯賃金 万円 |
(夫婦合計)年金受給総額 |
万円 |
その他収入 |
万円 |
生涯収入合計 |
万円 |
【生涯支出】
■1か月あたりの支出
食費 |
円 |
酒・たばこ |
円 |
生活用品 |
円 |
衣類 |
円 |
教育・育児 |
円 |
教養娯楽 |
円 |
車関係 |
円 |
交通費 |
円 |
交際費 |
円 |
保険 |
円 |
社会保険 |
円 |
住居費 |
円 |
水道光熱費 |
円 |
通信費 |
円 |
医療費 |
円 |
税金 |
円 |
雑費 |
円 |
1か月支出合計 |
円 |
■生涯支出
上記1か月支出合計×12(ヶ月)×定年までの年数 年
=生涯支出合計 万円
【生涯収支】
生涯収入合計 万円−生涯支出合計 万円=生涯収支 万円
さあ、いかがだったでしょうか。
生涯収支はプラスになりましたか?それともマイナスになりましたか?
もしプラスになったとしても決して安心しないでくださいね。
というのも、いままでずっと述べてきたように、今後年金受給額がどう変わっていくのか、消費税を含めた税金がどうかわっていくのか、その辺の数字が変われば最終的な収支は大きく変わっていきます。
そして、なによりこのシュミレーションは、定年までリストラにも合わないで、計算外の大きな出費もないという前提に基づいて計算したものだということを。
そして、マイナスになった方は、よく考えていただきたいと思います。
もしこのまま何もしないで定年を迎えた場合は、このシュミレーションの数字が現実味を持ってせまってくることになります。
何もしないということ、それがどんなに危険なことなのか、よくご理解いただけたのではないでしょうか。
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